「バードケージ」

 「スーパーマン」を見たせいで、私の中でジーン・ハックマン祭りが開催されてしまったため鑑賞。本当は「俺たちに明日はない」を見ようかと思ったんだけど、第一志望の会社の面接の前日にこのタイトルってのも縁起が悪すぎなのでこっちにしました。

以下、ネタバレあります。

いやもうね、ジーン・ハックマンのかわいさを堪能するためだけに見たようなもんで、実際目的は十分達したわけですが(女装が予想外にかわいい…w)、映画自体もそこそこにまったりと何とはなしに面白かったです。
脚本自体はそんなに良くなくて、せっかくのネタを活かしきれてないまだるっこしさがあり。オリジナルの「Mr.レディMr.マダム」の方がギャグの面でも演出でもずっと良かった(確か凄いお下劣な置物があってそれを必死で隠そうとしてたギャグがあったはず。かなり笑った)けど、監督がマイク・ニコルズなので一応手堅いことは手堅い。この人はエロ描写にこだわりのある人らしく、「卒業」のキャサリン・ロスの後ろでおっぱいをぶるんぶるん揺らすおねーちゃんとか「ワーキング・ガール」でセクハラおやじのケヴィン・スペイシー(激チョイ役)がメラニー・グリフィスの前で見ているいかがわしいビデオとか、ヘンなところでこっそりエッチな味付けの笑いを取るのが得意らしい。でも今回は全編にそういったものが散りばめられているから「こっそりエロ」の妙味が殺がれてるのかも。
要するに全体的にはじけきれていないって事なんですが、そこはそれ、役者陣の熱演できっちりカバー出来てます。特にネイサン・レインのラブリーなおかまっぷりが最高。仕草なんかが本当にキュート。「プロデューサーズ」も見たくなったなあ。あと、後半のレインとハックマンが意気投合しちゃうところからはかなり面白い。ハックマン好きには堪えられないシーンの連続です。
それにしてもレイン&ハックマンといい、「ミセス・ダウト」のロビン・ウィリアムズといい、オッサンなのに意外と女装が似合っているのはなぜだ。あーいうオバチャンっているよね…。
他のキャストも頑張っていて、ダイアン・ウィーストは相変わらず巧いし、キャリスタ・フロックハートも(流石に18歳は無いだろう…と思ったけど)娘さんしてて愛らしい。あとカメラマン役で出ていた濃ゆい顔のお兄さん=グラント・ヘスロフ。どっかで見たことある人だと思ったら「ダンテズ・ピーク」とか「トゥルー・ライズ」に出ていたらしい。おまけに「グッドナイト&グッドラック」では脚本も手がけているそうな。意外な才人。

バードケージ [DVD]

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