「テイキング・ライブス」&「同居人 背中の微かな笑い声」

 「テイキング・ライブス」は昨日の夜鑑賞。英米文学専攻者としては「ライブス」でなく「ライヴズ」だろうと突っ込みを入れたくなるが、そこはまあ大目に見ておこう(笑)。序盤は「羊たちの沈黙」や「セブン」、本作と同じくアンジェリーナ・ジョリー主演の「ボーン・コレクター」といったサイコサスペンスの秀作っぽい雰囲気だったのでちょっと期待したが、キーファー・サザーランドが出現した辺りから雲行きが怪しくなり、後はあれよあれよと言う間にトンデモB級路線へ突っ走ってしまった。ジョリーを始め役者陣が皆頑張っていて魅力的だったので、この出来はなんだか惜しい。ただ、最初からB級と割り切って見ればそれなりに楽しめそうだ。序盤は「おっ、まじめなフリなんかしちゃって」とニヤニヤしつつ、後半はお約束展開が訪れるたびにキター!と突っ込みを入れるのが一番楽しめる鑑賞方法ではないだろうか。なお、個人的に一番笑ってしまったのはサザーランドの扱い。あんなんで良いんでしょうか…。
 「同居人 背中の微かな笑い声」は今日の昼テレビ東京で放映していたのを途中から鑑賞。テレビ東京午後のロードショー枠はど真ん中のB級となかなかの名作が玉石混交状態になっているから侮れない。この作品は極悪サスペンスとして割と普通の出来かなと思っていたら、ドナルド・サザーランドの扱いのひどさにたまげた。親子揃って悲惨な目にあうキャラクターを演じるのが好きなのかと妙なところで納得してしまった。

テイキング・ライブス ディレクターズカット 特別版 [DVD]

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