「クイック&デッド」

ラッセル・クロウランス・ヘンリクセンゲイリー・シニーズの髪型が違和感バリバリな作品。特にヘンリクセンは雑魚キャラ全開で素晴らしく美味しい役回りです。「エイリアン2」のビショップ役のイメージが強かったのではじめて見た時は衝撃でしたよ。
サム・ライミって演出スタイルが茶目っ気とケレン味に溢れててかわいいよね。今回もB級感覚をわざと狙ったセンスは絶好調です。「めまい」とか「ジョーズ」で有名なトラック&ズーム(被写体の人物のサイズは変わらず背景だけが遠ざかって遠近感を増していくアレ)を乱発する決闘シーンはしびれました。
ジーン・ハックマンは相変わらず最高。貫禄たっぷりの憎憎しいオヤジっぷりがたまりません。「ちょいワルおやじ」なんて生ぬるい、これからは「極ワルおやじ」の時代ですよ。しかもリンゴの皮をむくときには豪快に男らしく、大雑把で厚ぼったく皮をむくくせに、傘を差す時は両手で乙女持ちというお茶目さ。ナイス。
レオナルド・ディカプリオは個人的にこの作品の頃が一番好き。「タイタニック」以降は童顔イメージを払拭しようと躍起になっているのか、小難しい役柄ばかり選んで演じているように見える。この作品の生意気な若造ぶりはなかなかよかったのになあ。軽いラブコメとか出たほうが芸域の広さをアピールできるんじゃないだろうか。
・実はこの作品の裏ストーリーは、ラッセル・クロウがいかに自分が神父に似合わないかを自覚し、はじけるまでの成長譚だったりする(爆)。

クイック&デッド<Hi-Bit Edition> [DVD]

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