「ブギーポップは笑わない」

有頂天ホテル」はぜったいこの形式でやった方が面白く仕上がっただろうな、なんてことを読みながら思った本。ありがちな話を語り口の巧みさで一段上の面白さに引き上げることに成功したなかなかの作品です。飽きることなく一気に読めました。惜しむらくはキャラクターに個性や魅力が無いことか。ライトノベルだからと言ってしまえばそれまでですが、登場人物が皆、悪い意味でマンガチックでリアリティが無いんですよね。霧間凪なんて役どころとしては一番オイシイのにありがちの域を脱していないし。良かったのは木村明雄かな。飄々としていて、こういうお兄ちゃんいそうって感じが出てました。
これはおススメするかどうか微妙なところ。読書に慣れていないとこの構成には戸惑うかもしれない。でもハマれば一気にいけそうだな。

ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))

ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))


あと、卒論資料も読んだ。