読書
先週土曜の読売新聞夕刊に安部公房の「箱男」の紹介記事が出ていて(南伸坊のイラストがかわいい)、タイムリーさにビックリ。実は先日から読み返していたところだった。 こういう読めば読むほど発見がある作品を読んでいると、学生時代の感覚が甦って無性に…
さいたま市図書館ではDVDだけでなく本も借りていて、未読だったディック作品を連続制覇。 読んだ中ではお気に入りの順に 「ザップ・ガン」>「タイタンのゲーム・プレーヤー」>>>>>>>>「いたずらの問題」 ですかねえ。 「ザップ・ガン」、いいで…
琥珀の望遠鏡〈上〉 ライラの冒険III (新潮文庫)作者: フィリッププルマン,Philip Pullman,大久保寛出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/06/27メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 9回この商品を含むブログ (24件) を見る琥珀の望遠鏡〈下〉 ライラの冒険III…
黄金の羅針盤〈下〉 ライラの冒険 (新潮文庫)作者: フィリッププルマン,Philip Pullman,大久保寛出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/10/29メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 20回この商品を含むブログ (61件) を見る上巻も面白かったんですが、下巻は更に…
面白かったのに、絶版かよ!私の卒論資料ってなぜか絶版率が異様に高い気がするんですが…。 呪われてる?
「有頂天ホテル」はぜったいこの形式でやった方が面白く仕上がっただろうな、なんてことを読みながら思った本。ありがちな話を語り口の巧みさで一段上の面白さに引き上げることに成功したなかなかの作品です。飽きることなく一気に読めました。惜しむらくは…
静かなところで読んではいけない本。笑いがこらえきれずに恥ずかしいことになります。私は図書館で読んだ結果エライことになり、その都度咳をしたり鼻をすすったりするフリで誤魔化すのが大変でした。傍から見たらバレバレなんでしょうが。 さくらももこの恐…
大学の授業でやりました。シェイクスピアの喜劇です。トレヴァー・ナンによる映画化作品が有名。 今回読んだのは小田島雄志さんの訳だったんですが(この人の、シェイクスピアの英語駄洒落を日本語に置き換える執念が凄いのだ)、非常に読みやすかったです。…
同じくトム・ストッパードの「自由人登場」読了。処女作だけどイマイチ、みたいな評判を聞いていたが、そんなことは無く、じゅうぶん楽しめる出来だった。話の設定は、甲斐性なしな発明家のパパさんが主役ということでイプセンの「野鴨」を思い出す。でもそ…
トム・ストッパードの「Every Good Boy Deserves Favour」を借りてくる。 これ、初演時の配役を見たら、アレクサンダー(精神病院に収容されている政治犯):イアン・マッケラン、医師:パトリック・スチュワート となっており、先日「X-MEN」「X-MEN2」を連…
「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい…。言語が消滅するなかで、執筆し、飲食し、講演し、交情する小説家を描き、その後の著者自身の断筆…
「ホテル・ルワンダ」で興味を持ったルワンダの虐殺に関する本。 凄いです…orz。 内容に猛烈に鬱になりつつ、文章が巧みなので読み出したらやめられません。 歴史的、政治的背景を知り、本当に個人の力で出来ることなんて高が知れているのではないかと絶望的…
「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」研究のため、参考にサミュエル・ベケットの章を読んだのだが、図書館への返却日なのでせっかくだからと他のところにもちらちら目を通してみた。すると「不条理の伝統」の章でチャップリン、キートン、マルク…
アニメ映画になったのを知って興味がわいたので読んでみました。 最初の権力闘争+心理戦ぽい展開から「七瀬ふたたび」みたいな深層心理を攻撃しまくるシリアスでエグイ戦いを予想していたのですが、第二部に入ったらなんだか話がおかしな方向へ。なぜか筒井…
こちらも旅行の帰りの飛行機の中で読んだトム・ストッパードの戯曲。 タイトルからしてコール・ポーターの名曲そのものずばりなので、読んでいる最中ずっと映画「コンチネンタル」でフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが踊ったあまりにもロマンティ…
旅行の行きの飛行機の中で読みました。 1984年度トニー賞を5部門受賞した、トム・ストッパードの傑作ラブ・コメディ。洒落た皮肉な台詞の応酬が凄まじいです。文字で読んでるだけでも面白いけど、実際に上演してるところを見られたら楽しさ倍増だろうなあ。…
「ゴドーを待ちながら」読了。第二幕はなんだかよくわからんけれど凄い勢いで読み進められた。凄いなコレ。もしかして第二幕の後に第一幕を読んでもつながるような循環構造になってるんだろうか。キリスト教的なモチーフは勉強不足のため注に頼らないとわか…
以前読みかけてあまりの淡々とした物語(と言えるのかどうか…)と区別がつかない主人公二人に我慢できず途中で投げ出した作品。今回卒論で「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」をやる上では「ハムレット」並に不可欠なサブテキストらしいので、改…
星新一が父の星一のことについて書いた伝記。軽いSFばかりが星新一じゃないぜ!と自信を持って人に薦められる力作。読んでてもう星一さんが気の毒でやりきれなくなる。酷いよ役人。 クールで簡潔明瞭、感情を交えないニヒルな文体が星新一文学の魅力だが、今…
安野光雅ファンなので。カラー版 絵の教室 (中公新書)作者: 安野光雅出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2005/12/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (28件) を見る
会社説明会の帰りに立ち寄った古本屋で前から欲しかった本をゲット。 母なる夜 (白水Uブックス (56))作者: カート・ヴォネガット,池澤夏樹出版社/メーカー: 白水社発売日: 1984/01/01メディア: 新書 クリック: 8回この商品を含むブログ (35件) を見るヴォネ…
実は三島初体験。初三島がこれってのも我ながらどうかと思いますが。三島由紀夫って美学バリバリのイメージがあったので、こんな軽い作品も書いていたというのが意外でした。人物の名前が「氷ママ子」とか「山トビ夫」だなんてふざけすぎかと思いましたが、…
クライム・ウェイヴ (文春文庫)作者: ジェイムズエルロイ,James Ellroy,田村義進出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る
ニュースキャスター―エド・マローが報道した現代史 (中公新書)作者: 田草川弘出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1991/12メディア: 新書購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (11件) を見る
就活してると電車での移動時間が多くなり、したがってその間に読む本の量も増えるという次第。 安部公房がらみで名前を知り、現在読売新聞で連載中の「私と20世紀のクロニクル」(参考:http://info.yomiuri.co.jp/release/200601139200-1.htm)ですっかりお…
先日BSでも放映された「ぼくの伯父さん」などで有名なジャック・タチ作品の研究本。文章が全体的にちょっと気取った感じなのが玉に瑕(せっかくのタチ作品論なんだから、作品同様ほんわかした文章にしてくれればいいのに)だが、作品のずいぶん細かいところま…
浅倉久志訳に馴染んだ身としては山形浩生訳は口語体過ぎて最初のうちちょっと違和感があったが、後半は慣れて普通に読めた。群像劇?的なパターンの作品としては「ユービック」や「虚空の目」に比べてやや落ちるものの、美しさ、みずみずしさ、おぞましさ、…
フレッド・ジンネマン監督による映画版が大のお気に入りなので(殺し屋ジャッカルを演じるエドワード・フォックスが死ぬほどカッコイイ!)、原作に手を出してみた。まだ序盤しか読んでいないのだが既にかなり面白い。あっという間に引き込まれる。ジャッカル…
だいぶ前に図書館から借りていた本。やっと読み終えることが出来た。キートンファンとしてはいつかは読まなければ!と思っていただけに読了できて感激。内容も期待にたがわず面白く、映画同様楽しい語り口に感心しっぱなしだった。っていうかこれは名著です…