「琥珀の望遠鏡」(上)(下)
- 作者: フィリッププルマン,Philip Pullman,大久保寛
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/06/27
- メディア: 文庫
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ただ、微妙に気になる点がいくつか。(以下ばっちりネタバレです)
まず、天界の人たちがいくらなんでも弱すぎ。オーソリティーとかメタトロンが完璧にヘタレの使い捨てキャラです。天使のバルサモスも一応見せ場はあったとはいえやっぱりヘタレだし。いいのかそれで。まあ、皮肉の意味もあるんだろうけど、正直ちょっと肩透かしだったなあ。
それに関連して、物語は一応神の否定?っていう形になってるけど(オーソリティそのものも死んでるし、原罪も否定されてるし…)、それって偶像としての神を殺しただけで、アイデアとしての神の存在はダストという形で表現されているから無傷なんじゃないの、という疑惑も。あ、キリスト教の教義の否定だからそれはそれでいいのか…。でもなんか全てがダストの操るままだったから自由意志の介入する余地なしって感じでラスト付近はちとスリルが削がれたなあ。ダストを否定したらどうなる?って物語も見たいな。