「レイヤー・ケーキ」

カジノ・ロワイヤル」ではまったダニエル・クレイグ目当てで見ました。なんつーか、通好みな感じの映画で難しかった…。登場人物の顔と名前が一致しないうちにどんどん話が転がっていくんで、目が離せないことは確かなんだけど疲れるorz。「この人は確かさっきの…」と思い出そうとした瞬間に死んでたりするし(笑)。特典メニューの記者会見で監督が「ガイ・リッチータランティーノとは一味違う作風を目指した」と言ってましたが、個人的にはがははと笑えて強烈なパンチのあるタランティーノ風味の方が好きだ(ガイ・リッチー作品は見たことない。「ロック・ストック…」は面白そうだから今度見てみよう)!笑いがあるほうが人物のキャラが印象に残りやすいってのもあるなあ。
お目当てのクレイグは格好よくて満足だったんですが、007時とのあまりの違いっぷりにまたびっくり。見た目とか演技スタイル自体はそんなに違わないのに、雰囲気が別人。007の時はちゃんと「ジェームズ・ボンドのオーラ」を出してたのに、このレイヤー・ケーキでは完全にただのチンピラの若造でした。彼、時々スティーブ・マックイーン似という評を見かけますが、確かに似てます。今回はそれにプラスして、リチャード・ウィドマーク(金髪碧眼で酷薄そうな感じ)とケヴィン・スペイシー(早口でまくし立てる時の皮肉っぽい喋り)に近い極悪風味もうっすら感じ取れました。ぜひ悪役を演じて欲しい!