「不条理の演劇」(マーティン・エスリン著 小田島雄志訳 晶文社)

「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」研究のため、参考にサミュエル・ベケットの章を読んだのだが、図書館への返却日なのでせっかくだからと他のところにもちらちら目を通してみた。すると「不条理の伝統」の章でチャップリンキートンマルクス兄弟に関して述べてある部分を発見。ホクホク顔で読んでいたら、彼らの後継者としてジャック・タチの名前が挙がっていた。それはよかったのだが、後の方にこんな記述が!

…タチの方法は、<不条理の演劇>の方法と密接に関連する。特に会話のほとんどを聞きとれない背景のつぶやきにして言葉を収縮させたり、『ぼくの伯父さん』の見事なラスト・シーンで、狂気のように機械化されたあわただしい飛行場からの出発が死のイメージにまで巧みに高められているように、非常に意味をもった象徴的なイメージを巧みに導きいれたりする点において。

死のイメージ」ってアンタΣ(゚Д゚;)!
普通にほのぼのした良いシーンですやんかっ!
そんなふうに思って見たこと無かったなあ…。
どのへんが死のイメージなんだろ。今度見直してみよう。