「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(後編)

見終わりました。
はあー、男達がかっこよかった!
銃をぶっ放す勇姿はもちろんのこと、敗れ去る哀愁の背中やボコられる姿までかっこよく見えたのはやはりセルジオ・レオーネ御大のなせるワザ。男の美学の真髄を垣間見ました。
個人的にはラストの切なすぎる展開がたまらなく好きで、特に音楽の使い方にはしびれまくり。あそこでイエスタデイ流すなんて反則ですぜ。
あと、老いたヌードルスがデボラの楽屋を訪れるシーンが印象的でした。あそこの照明の光がなんともいえずノスタルジックで美しいムードを醸し出し、80年代の映画にもかかわらずまるで50年代の名画のような格調高い輝きをたたえているのが素敵すぎます。このシーンを筆頭に、全体的に端正で丁寧なつくりをしていたので、マカロニ時代のレオーネさんから比べると随分アクが抜けたような印象を受けました。後でこれがレオーネさんの遺作だと知って納得。と同時に、ちょっぴり切ない感じもしましたね。
前編も振り返ってみると、時系列操作によって意外にもミステリ的な構成をしていたことがわかりました。伏線確認のためにももう一度見なければ。