卒論の合間に現実逃避に見た映画+最近見たものをまとめてメモ。
しかし、既にいくつか忘れている気がする…。


・「スパルタカス

プロデューサーでもあるカーク・ダグラスに口出しされたためキューブリック御大が完璧な支配権を握れなかった唯一の映画。
そういう見方をした成果、「キューブリック的にはどのへんが満足できて、どのへんが妥協したんだろう」というのを気にしすぎてしまいました(笑)。そう思ってみると、スパルタカス人間性を示すエピソードが軒並み毛色の違う感じ。っていうかその部分だけあからさまにやる気ゼロなのが笑えます。スパルタカスが理想を語ったりラブラブだったり和んでたりするシーンはたいてい森の中で、もろセットなのがバレバレ。普段のキューブリックの作風からするとありえない描写っていうのも違和感の原因なんでしょうが、雄大なロケーション撮影だったスペクタクル戦闘シーンとテンションがあまりにも違いすぎです。このあたりがキューブリックの妥協ポイントと見た。カーク・ダグラスジーン・シモンズがいちゃつくのを憮然とした表情で演出するキューブリックとか、情景を想像するとなかなかおかしいです。
上記のような場面意外はバリバリのかっこいい歴史劇。人海戦術を尽くした戦闘シーンはまさに圧巻です。ローマ軍が隊列組んで行進するところなんて鳥肌もの。「バリー・リンドン」よりも更に引きの画で痺れまくりです。序盤の剣闘シーンも、時代を考えるとバイオレンス描写がなかなか凄くて迫力満点。情け容赦なく人が死んでいくシニカル感が強烈ですね。
あと、個人的に燃え(萌え?)ポイントだったのはイギリスのおっさんたちで、演説させたら天下一品なローレンス・オリヴィエジーン・シモンズと並んでいるところはまんま「ハムレット」でした)の男前な台詞回しが素晴らしい。でもそれ以上にツボだったのがピーター・ユスチノフ+チャールズ・ロートンという二大イギリス狸オヤジがワンフレームに収まってる場面でした。
撮影裏話はこちらのサイトに詳しいです。
http://www.geocities.co.jp/hollywood/5710/spartacus.html


・「ダ・ヴィンチ・コード

この壮大なハッタリネタ、この豪華キャスト、それなのに、なにこのもったいない感(´д`;)。
時たまテレビでやる歴史ミステリーの二時間特番に火サス混ぜただけやん!正直殺人事件パート不要な気が…。
いっそ歴史うんちくオンリーでがんがん謎解きしてくれた方がすっきりしたかも。
あとは、主役二人をもっと美男美女にしてコミカルなノリにしちゃうとか。「シャレード」みたいな感じで。
あ、ロン・ハワードは凄い頑張ったと思います。この膨大な要素をよくぞここまでまとめた。エライ!
でも、それが面白いかというと…。
個人的には、いつも可哀想な事になってる気がするイアン・マッケランの出てくる部分のみが映画的に面白かったです。
本当にマッケランのじいちゃんとトム・ハンクスの二人に歴史の講義をしてもらえたら、こんな贅沢はないですなあ。


・「グッドナイト&グッドラック

グッドナイト&グッドラック 通常版 [DVD]

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劇場でも見たんだけど、またDVD借りてきて見てしまいました。
ストラザーンおじさまかっこよすぎ。渋すぎ。何度見ても惚れ惚れ。


・「真夏の夜の夢

同じチェコアニメという括りでシュヴァンクマイエルさんのようなものを期待して見たら、全然違った(爆)。
綺麗で可愛らしいけど、物足りない…。


・「ハートブレイカー」

ハートブレイカー [DVD]

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ジーン・ハックマン目当てで見たんですが…(涙)。
ちょっとは仕事選びなさいよアンタ( ̄∀ ̄;)。でも、今にも死にそうなエロオヤジっぷりに笑かしてもらいました。
レイ・リオッタはどっちかっていうとイッちゃってる系の役の印象が強かったんで、この作品でのお茶目さにはびっくりです。
ギャラクシー・クエスト」同様見事な若作りを見せてくれたシガニー・ウィーバー姐御も素敵。
ジェニファー・ラブ・ヒューイットがメインのパートが安いB級ラブコメになってたのが微妙だったんだけど、おっぱいが素敵なので許そう(笑)。


・「インストール」

神木君が最強にかわいい。


・「40歳の童貞男

40歳の童貞男 [DVD]

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おもしろかった!主人公よりも周りの人間のばかっぷりが笑えます。
なんか、逆アメリ+中退アフロ田中


・「隠された記憶」

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ラストシーンよりも途中の椿三十郎が衝撃でした。


・「新・平家物語

雷蔵さんの眉毛がすげー。溝口作品としては個人的に「山椒大夫」より好き。
清盛のゲジ眉といい、お坊さんスタンピードといい、「火の鳥 乱世編」を思い出したんだけど、手塚治虫もこの作品を見ていたのかな?