「現金に体を張れ」

久しぶりに見ました。
序盤はキューブリックさんらしからぬ説明台詞&ナレーションのオンパレードで、テンポは良いものの作り物全開のうっとおしさからなかなかノリにくいものがあり。しかし後半、襲撃計画を実行に移す段になるやいなや、画面のテンションは加速度的に急上昇。あとはもうスピーディな展開と陰影のくっきりしたシャープで美しい画面に目は釘付けです。ぐりんぐりんに引き込まれます。そしてボルテージが最高潮に達したところでスパンと幕を下ろす切れ味のよさ。各シーンがいちいちかっちょよすぎです。
とにかく、若きキューブリックさんのド傑作。キューブリック=難解、というイメージを持っている人は、この作品を見て彼にハマってください。「レザボア・ドッグス」の元ネタだけのことはあります。