「お嬢さん乾杯!」
木下恵介作品で一番好きなのが「破れ太鼓」な私。当然のように同系統のこの作品もツボでした。後期の仰々しい感動路線もいいんだけど、木下さんはやっぱりこういうノー天気なコメディがいいなァ。さすがにルビッチとかワイルダーと比べたら洗練度においては劣るけれど、全体的な面白さでいったら負けてません。どちらかというとフランク・キャプラのタッチに近いかも。
登場人物の異様に高いテンションとか(ミュージカルでもないのに突如歌い出す…木下忠司すげー)、無駄に凝ったワイプ処理とか(「エピソードⅢ」でワイプの鬼と化したルーカスもコレには敵うまい)、当時としてはかなりハイカラでバタ臭い演出が目立つけれど、それがかえって日本的な情緒をかもし出す不思議。これが木下マジックか。
役者も演技・風情ともにグッド。原節子は相変わらず綺麗だし(あんなお姉さんがいきなりお見合い相手ですって現れたらそりゃびっくりするって)、東山千栄子おばあちゃんも癒しオーラ炸裂。そしてなにより佐野周二&佐田啓二という男性陣のなんとお茶目でかわいいことよ。私にとってはそれぞれ関口宏・中井貴一のパパさんという存在だけれど、なんか息子達よりかわいい&二枚目な気がします。特に佐田啓二!爽やか青年で素敵ー。しかもちょっとしたところが息子の貴一っちゃんにやたらと似てて、そこがまたかわいいんだな。
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