「X-メン」(「X-MEN」?)
ブライアン・シンガーの作風って、やっぱりジメジメしてるっちゅうか、暗いんだなあと思いました(笑)。負のエネルギーが動力源というか。「スーパーマンリターンズ」では明るさが足りないと思ったけど、この「X-メン」を見ると「リターンズ」はずいぶん頑張って明るくこしらえたんだなーってのがわかります。
個人的にこの映画の一番のハイライトはオープニングのアウシュビッツのシーン。若かりしマグニートーことエリックが超能力に開眼する時の演出は深い哀しみと凄みが絶妙にブレンドされた名場面だったので燃えまくりでした。かっこよすぎる。
そんなわけでもうお気に入りキャラはマグニートーになってしまいました。イアン・マッケラン素敵ー(吹き替えが家弓家正ってのもポイント高い!)。多少ヘルメットが変でも気にしません。ロードオブザリングのガンダルフもいいけど、やっぱ悪い方がかっこいいわ。そういえば同じシンガー監督の「ゴールデンボーイ」では元ナチ将校をやってましたね。この狙いすぎな皮肉たっぷりの配役、シンガー監督も粋なことをしてくれます。
悪役が魅力的な一方、善玉が大味な扱いになってしまっているのはなんだか残念。プロフェッサーXなんて肝心な時に全然使えねぇ〜(笑)。ヒュー・ジャックマン好きなのでウルヴァリンの活躍に期待したのですが、体に斬鉄剣仕込んでいるにもかかわらずえらく地味でした。っていうかここにもブライアン・シンガーの趣味が表れているようで…善玉の主役であるXメンたちよりも悪役側のほうが超能力を巧く活用していて、見ていて爽快感があるというのも不思議です。とにかくマグニートーのかっこよさと、ミスティークの裸同然の格好+抜群のプロポーションに目が釘付け(笑)になってしまったので、この二人が主役で極悪な人間と戦うなんていう映画のほうがみてみたいかも。
余談ですが、ラストのプロフェッサーXとマグニートーが対峙して理念を語り合うシーンで、この二人はキング牧師とマルコムXなのかななんて思いましたが気のせいでしょうかね。
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