「茶の味」

おお〜不思議感大炸裂の映画。ショートスケッチで描く妙な家族の日常です。最初は”モンティ・パイソンを間違って小津安二郎が監督してしまった”みたいなシュールかつ和みな笑いが展開しますが、だんだんムード重視の「ちょっと良い話」に移行(少し「となりのトトロ」風味)。その流れがスムーズで悪くないです。むしろ「ギャグオンリー」とか「癒し系オンリー」だとダレたり飽きたりするところを、その二つをうまく融合させることでテンポを保つのに成功している感じ。フィーリングだけで作っているように見えてなかなか侮れません。
ギャグでお気に入りなのは「呪いの森野グソ事件」と「山よ」と「囲碁マン」がツボにはまって笑い転げました。いいなあこういう微妙なポイント突いてくるところ。あと手作りアニメ(クオリティ高い)に声で「プシュぅぅぅぅ」とか効果音をつけているのがなんか子供っぽくて笑えました。
全体に自然風景や色彩が美しく、巨大幸子・アニメ・パラパラマンガ・ひまわりなど映像的な快感に溢れているのが素晴らしいです。
おすすめ。
追記:この映画、オリジナルは二時間半弱あるらしい。いくらなんでもそれは長いなあ。テレビ放映用に編集されたバージョンを見て正解かも。

茶の味 グッドテイスト・エディション [DVD]

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山よ [DVD]

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